どうも、麦酒男です。
ホップの収穫祭「ドチェスター」が開催されるチェコ・ジャテツには、ビールに関する博物館が2つあります。今回は2つの博物館を巡ってきましたので、ご紹介します。
ホップミュージアム Chmelařské muzeum Žatec
まずはホップミュージアムです。ザーツホップの産地であるジャテツの歴史を学ぶことができます。
入口にはホップのキャラクターが描かれています。基本的にホップはビールに使うものですが、こういう感じで、子供向けなキャラクターになっているというのは興味深いです。
この施設自体が以前はホップの加工に使われていた建物だそうで、柱や床に歴史を感じます。
ちなみにホップが育ち、青々と茂っている様子は見たことがありますが…
ホップの根は初めて見ました。こんなにも地中深くまで根を張るんですね。
まあ、数メートルも伸びるので、添え木もかなり長くなりますね。
こちらは昔使われていた、ホップと交換するローカルな通貨、とのこと。なるほどなぁ。
こちらはホップの乾燥機です。収穫したホップはこの機械で乾燥させていたんだとか。
他にもホップの毬花をちぎる機械や毬花を圧縮して袋に詰める機械などなど、いろんな機械がありました。
今までにビール工場見学は何度もしてきましたが、ホップに関する工場は初めてでとても勉強になりました。
昔の醸造設備も少しだけ展示されていました。
ブランドに偽物はつきもの、ということで、ザーツのホップだと証明するためにつけていたスタンプがこちら。
麻袋に入れて発送してたそうですが、その送付先は麻袋にステンシルを使って印字していたそうで、キリンビール宛に神戸に送っていたであろう痕跡も発見できました。
ちなみに、こんなかっこいいポスター(?)もありました。アンハイザー・ブッシュ!
他にもいろいろなグラス&世界中の乾杯の言葉が展示されていたり…(もちろん乾杯もありました!)
(おそらく)ザーツホップを使ったビールの瓶が飾られていました。
日本のメーカーのビールもありました!
もちろん僕の大好きなエーデルピルスも!
サントリーだけは特別枠があって、さすがだと思ったり。
ホップミュージアムで一番驚いたのは、最後の展示でした。なんと、子どもが作ったホップなものがいろいろ。
たしかに町の基幹産業だと考えれば子どもの頃から接しているだろうし、当たり前のことなのかもしれませんが、素敵な英才教育だなぁ、と思いました。
ちなみに、町を上から見ると、小さな煙突がいくつか見えるんですが、その多くは昔、ホップを乾燥させていた建物なんだそうです。
いやはや、まさにホップの街ですね。素敵です。
さて、真面目にホップのことを学んだ後は、ホモルプル博物館という施設に向かいました。
ホモルプル博物館 Muzeum Homolupulů
こちら、中に入ってみると何やら不思議な機械が並び、何人かはビールを飲んでいました。この日はビールのお祭りをやっていたので「その一環かな」とも思ったのですが、どうも違うようです。
そうこうしていると、僕にもビールが振る舞われました。では、いただきます!
そもそも「ホモ・ルプルス」ってなんなのか、その説明はガイドさんがしてくれました。
現生人類はホモ・サピエンスに属しますが、ここはホモ・ルプルスという、ルプリンが大好きな種族の博物館なのだそうです。果たして、そんな種族がいるのか? ビールを飲みながら死んだであろう、ホモ・ルプルスの骨とビールの入った瓶も見つかっているのだとか…
こちらは、ホモ・ルプルスの天才画家「Pablo Pivaso」の絵なんですって。ピカソではなくピバソですが、日本風に言うなら「パブノ・ビアソ」くらいでしょうか。
こちらは飛行船です。ツェッペリン飛行船ではなく、ルッペリン飛行船ですって。
他にもホモ・ルプルス御用達のビールサーバーもありました。上に座ると温かいビールが出せるようになる、とか。
さすがにもうお気づきだと思いますが、こちらはビールが好きな人々のためのジョークな博物館になっています。
ただ、その活動はジョークではなく、ビールやホップを楽しむ活動をいろいろとしているんだそうです。
ガイドさんからお話を聞いている間、ツッコミどころがとにかくたくさんあったんですが、英語でズバッと突っ込むことができず、英語力を強化せねばと思い知ったホモ・ルプルミュージアムでした。
ということで、ホップの町 ジャテツでふたつの博物館を巡りました。まじめなミュージアムとジョークなミュージアム、どちらも楽しかったですし、両方あるのがビールならではだなぁ、と思いました。笑顔が一番似合うお酒・ビールの材料になっているホップ… そのホップを作っている町も笑顔で楽しめる町でした。
関連リンク
Chmelařské muzeum Žatec(公式サイト)
Muzeum Homolupulů(Facebookページ)