どうも、麦酒男です。
メキシコへの旅の主な目的はふたつ。ひとつ、タコスを食べる、ひとつ、テキーラを飲む! ということで、日本人唯一のテキーラ職人・景田哲夫さん(通称 テツさん)がいるカスカウィン蒸留所に見学に行ってきました。
今回はグアダラハラからガイドをお願いしたんですが、その方にテツさんと連絡も取っていただいて、蒸留所の見学もテツさんとお会いするのもスムーズに進みました。
ということで、蒸留所の入り口で見学料を払ったら、中に入って見学スタート! なんと全行程、テツさんに案内をしていただきました。
蒸留所に入って、右手にある壁に描かれた地図を見ながら、土地に関する説明を伺います。
テキーラの産地として有名なテキーラ村、そのふたつ手前、エル・アレナルという区域にカスカウィン蒸留所はあります。テキーラ村は「村」と訳されますが、すでに観光地化していて、村感があるのはエル・アレナルの方だと伺いましたが、その意味は後ほどテキーラ村に行って実感することになります。
テキーラ・カスカウィンの製造工程を見学
さて、奥に進むと石窯が出てきました。葉っぱをカットされてパインのようになったアガベ(ピニャと言います)がたくさん転がっています。
ひとつ20〜30キロってことで、ちょっと持たせていただきましたが、しっかり重かったです。そのまま触るとかぶれるそうで、ちょっと持ちづらかったのもあるんですけども。
ピニャの真ん中にある渋い部分を取り除いたら、石窯の中に積み上げていき…
それを蒸し焼きにします。蒸し焼き後はこんな感じ。焼き上がりから2〜3日は冷ますんだとか。
入れるくらいに冷めた石窯の中は甘く香ばしかったです。近いのは焼き芋の香り、でしょうか。
ちなみに、蒸し焼き中の石窯、すっげー蒸気が出ています。時々、爆発するんだそうです。テツさん曰く「その時に石窯の前に居たら運が悪かったってことで…」 めっちゃ怖い!
石窯の奥には石臼(タオナ)がありました。石臼で挽いてジュースを絞るんですが、労力も清掃もとにかくいろいろ大変なので…
その代わりに粉砕機&シュレッダーがあるそうで、通常の商品は機械を使ってジュースを絞るんだそうです。
絞りたてのジュースをちょっといただきましたが、薄く甘く、という感じでした。そのジュースを発酵タンクに入れて発酵させます。こちらはほぼ発酵が終わったタンクです。
ちなみにこちらは、とある時期の発酵タンク、というよりプールですね。こちらでは、ジュースだけではなく、一部粉砕したピニャも入れて発酵させるんだそうです。
発酵後のジュース、というか、お酒も飲ませていただきましたが、思ったよりも酸味が無く、甘さは残っていたので、これはこれで飲めそうな気がしました。が、造るべきはテキーラなので飲まずに蒸留です。
いくつか蒸留器がありましたが、カスカウィン以外のブランド専用の蒸留器もありました。ここでは蒸留したての58度のお酒をいただきました。高アルコールなので、舌が痺れましたが、香りはふくよかで美味しかったです。
さて、奥に進むと伝統的な製法を紹介したパネルや器具があったり…
数年前に植えられたアガベが元気に育っていました。
こちらは蒸留酒の酒蔵にはかかせない樽の貯蔵庫です。樽のいい香りがして、こりゃテキーラを飲みたいですぞ、となったら…
新しくできたという綺麗な試飲スペースに移動して、いよいよ試飲です。
景田さんのお話を伺いながらカスカウィン6種を試飲
新しく綺麗な試飲スペースやら、解説するテツさんの写真が無いのは、ブロガーとして不徳の致すところですが、時差ボケで頭が回って無かったですね… てか、試飲スペースの写真、ネットを探しても出てこないので、これは行った時のお楽しみ、でしょうか。
さて、試飲ですが、ブランコ、レポサド、アニェホ、プラタ、タオナ、エクストラアニェホの6種類をいただきました。
エクストラアニェホ以外は日本でも飲んでいたんですが、一番気に入ったのはエクストラアニェホでした。
ちなみに今、ボトルに入って売られているエクストラアニェホは、今のように販売するつもりではなかったようで、アメリカン・オークの中古樽で4年間の熟成を経た後、保存容器内でさらに4年間寝かせているらしく、計8年かかったテキーラなのだとか。この次のバッチからは、おそらく4年の樽熟成のあと、さらに4年寝かせないと思う、とテツさん。アガベの質も変わってきているようで、現行のエクストラアニェホは貴重かもしれません。
「え、じゃあ、日本に帰ったら買います!」って話をしていて、気になったことがあったのでテツさんに聞いてみました。
麦酒男「テツさん、気にいったテキーラがあったら何本買うんですか?」
景田さん「3本ですね。飲む用、保管用、時間が経ってから飲む用」
やっぱりそうですよね〜、なんて話をしつつ、最後にお姫様抱っこで記念撮影をさせていただきました!
カスカウィン蒸留所の皆さん、テツさん、ありがとうございました!
テキーラにあるコフラディアの工房も見学
カスカウィンに続いて、テキーラにあるコフラディアの蒸留所ツアーにも参加してきました。
こちらはカスカウィンよりも規模が大きく、かつ、いろいろな設備もありました。こちらの樽はひとつひとつが宿泊施設になっていたりします。
アガベを蒸し焼きにするためのスチームを作るためのボイラーなんかも大きいのがありましたし…
石窯もでかければ…
発酵タンクも大きかったです。
こちらでは、陶器のボトルもあるんですが、その陶器を作る工房もありました。
コフラディアでは試飲ツアーに参加したんですが、同じグループの参加者は20名ほど。ゆっくりと話を聞く感じではありませんでしたが、みんなでワイワイと飲みつつ巡るのも楽しいものでした。
ということで、カスカウィンとコフラディア、日本でも楽しめるテキーラの蒸留所を見学してきました。いやぁ、楽しかった〜!! さらにテキーラが好きになりました。また行きたいなぁ、メキシコ。
関連リンク
Tequila Cascahuin(公式サイト)
LA COFRADIA(公式サイト)