どうも、麦酒男です。
2017年2月にオレゴンで「Oregon Beer Awards(オレゴンビアアワード)」の表彰が行われました。そこで表彰されたビールや審査カテゴリーを見ていると、今のアメリカのビールの流行がわかる気がしたので、いくつか特徴的なものをご紹介したいと思います。
やっぱりホップが好き!
アメリカのクラフトビール発で世界的な流れを作ったものといえば、IPAだと思います。もちろんオレゴンのアワードでも American IPA 部門があるんですが、それとは別に Hoppy(ホッピー)という、ホップを効かせたスタイルの部門がいくつかあるのが面白いと思いました。
Sessionable Hoppy、Dark Hoppy、Strong Hoppy… 中でも Strong Hoppy 部門の金賞は Breakside Brewery の Precious Snowflake Double IPA だし、銀賞も IPA ってことで、Strong Hoppy 部門と American IPA 部門の差がいまいちわからないんですが、そこを差別化するくらい意識が高いってことなんでしょうかね。
日本でも流行るか!? 酸っぱいビール
日本ではまだまだ一般的になっていないけど、オレゴンのアワードでは 3つも選考の部門があるのが酸っぱいビール、サワーエールです。Classic Sour、American Sour、Wood + Barrel-aged Sour + Brett の部門に分かれていて、この部門に関しても意識の高さが伺えます。日本のガイドラインでもジャーマンサワー、ベルジャンサワー、アメリカンサワーなどなどスタイルは定義されていますが、競うビールが少ないというか、エントリーは少ない気がします。僕も最初は懐疑的なサワーエールでしたが、ニュージーランドでのFORK&BREWER訪問からハマってしまいました。日本でも多くのビールファンに支持される日が来るでしょうか?
「実験的なビール」の金賞に輝いたのは…
Experimental(実験的なビール)のカテゴリーで金賞に輝いたのは、Wolf Tree Brewery の Spruce Tip Gruit というビール。Gruit(グルート)というのは、ホップを使わずに作ったビールで、Spruce というのは針葉樹です。松を使ったビール、みたいなことですかね。日本でも同じですが、世界的にホップの価格が高騰しています、そんな中、できるだけホップを使わずに美味しいビールが作れないか、まさに研究が進んでいるようですが、その実験的なビールが金賞を受賞しているというのは興味深いです。
キーワードはホップ
審査のカテゴリーにしても、受賞したビールにしても、キーワードはホップじゃないかと思いました。ホップをたくさん使うのか、それとも使わないのか、そして、ホッピーなビールの後に飲みたいビールは何なのか… ホップの産地でもあり、素敵なマイクロブルワリーがたくさんあるオレゴンらしいなぁ、と思いました。この後のアメリカのトレンド、そして日本への影響はあるのかないのか… 今後も注目のビールスポットとして、オレゴンからは目が離せないでしょう。
関連リンク
Announcing the 2017 Oregon Beer Awards Medalists(Willamette Week)