チューハイ「ほろよい」から感じる サントリーの5つの本気

ビール以外のお酒

どうも、麦酒男です。

サントリーの「ほろよい」というチューハイのCMが今日、3月17日からオンエアなのですが、このCMを始めとするプロモーションが凄いです。あると思います!

生ビールブログ -とりあえず生!--チューハイ ほろよい

若者のビール離れがニュースになる昨今ですが、それをどう食い止めるか、各社は試行錯誤しています。アサヒはジンジャードラフトを送り込みました。キリンはスムースで市場を作ろうとしました。が、いずれも失敗に終わった気がします。

特にスムースに関しては、ニュースリリース等でも「パソコンの前でネットしながら飲む」という提案があったにも関わらず、具体的なプロモーションはなく、なんとなく綺麗なCMやタイアップをして終わってしまいました。

が、今回新発売となったサントリーの「ほろよい」は中途半端な事はせず、本気でプロモーションを展開しているように感じます。

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1. 商品における本気

そもそも今回の商品はビールではなくチューハイなのですが、なんといっても特徴は「ほろよい」ということで、アルコール度数の低さなのだと思います。
「明日に響くのは困るけど、ちょっと楽しい気分になりたい」というイメージってわかりやすいですよね。誰でもそうだろ、みたいな。ここ最近の傾向としては、「高アルコール」だったり、「低カロリー」だったりがポイントになっていたと思いますが、今回は新しく「低アルコールでほろよい」という提案です。バブル崩壊後に「ニアウォーターブーム」がありました。それから約12年、この「ほろよい」が低アルコール飲料ブームの火付け役になるのではないか、という気もします。先行して行われている試飲でも評価は高いようです。

2. イメージキャラクターにおける本気

堀北真希、オダギリジョー、水嶋ヒロというTVCMのエース級を3人揃えた展開です。お三方とも、ひとりでイメージキャラクターに立てるタレントです。ギャラもかなりの額になってそう。3人合わせて1億超えていたりして…? オダギリジョーはちょっと前までキリン・ザ・ゴールドを売っていたのに…

3. CMでのメッセージにおける本気

みんなパソコンの前に座って、チューハイを飲みながらちゃっとで会話しています。いくつかパターンがありますが、どれも同じようなシチュエーションです。チャットしつつ飲む。居酒屋で飲む「黒ラベル」、語り合う時に飲みたい「ラガー」と商品メッセージの打ち出し方はいろいろですが、この内容1本でCMをするってのはすごいと思いました。勇気か、覚悟か。

4. WEBでの展開における本気

ほろよいスペシャルサイト「ほろよい.com」では、ほろよい飲み会と称してのチャットルームが公開されています。おそらくTVCMで3人がアクセスしているのがこの「ほろよい.com」なのでしょう。アバターを使ったチャットで、ほどよい脱力感がいい感じです。アバターもスッキリしたテイストなので、女性受けが非常にいいようです。実際にアクセスしてみると女性の多さに驚きました。アクセスしている時間の長さに応じて、バンザイとかダンスとか、アバターのアクションやアイテムが増えていくのも特徴です。
これもデザイン、システム、インフラにお金がかかっていると思います。(とはいえ、TVCMの枠を買うのに比べたら全然少ないはず。)

生ビールブログ -とりあえず生!--チャットルーム

5. プロモーションの本気

「ネットでのクチコミ」と「TVCMからの誘導」でユーザーを増やし、ある程度、ユーザーが増えたところで、チャットにゲストを登場させ、WEB PR(ウェブでのニュースなど)を行い、さらにユーザーを増やす。当たり前のことですが、ちゃんと考えられています。
意外と抜かりがあるものって多いんですよね、こういうのって。現在はレモンと梅という商品ラインナップですが、グレープフルーツやピーチなんていう新商品が発売される時にはさらに盛り上げる仕掛けが用意されているのではないかと思います。

と、まあ、ビールのブログなのに書きたくなってしまうほどのプロモーションなのですが、代理店は博報堂、CMの企画・撮影はクリエイティブディレクターの箭内道彦氏とのこと。どこまで関わっていらっしゃるのかわかりませんが、この人選に関しても本気なんでしょうね。

ただ、若干の不安要素もある気がしています。
20代を中心とする若者をターゲットに開発したという“新世代チューハイ”ですが、まず、パソコンでチャットという文化が20代を中心とする若者にあるのかどうか。あったとして、20代を中心とする若者の持っているパソコンがアバターチャットに耐えうるスペックをもったパソコンかどうか。もし死角があるとしたら、そんなところでしょうか。

ともかく、この「ほろよい」がどうなっていくのか、今後のプロモーション展開がどうなるのか、とっても楽しみです。

▼サントリー ほろよい
http://www.suntory.co.jp/rtd/horoyoi/

▼ほろよい.com
http://horo-yoi.com/

▼WEB媒体プロモーション例(amebaでの展開)
http://prom.ameba.jp/090317_suntory/

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